春の悩み【釣り】

こんにちは。アルクスポンド焼津の飯塚です。
4月も半ばを迎え、管理釣り場は個人的には最高に楽しい時期を迎えます。焼津としては年間を通して同じ水温の流入が続きますので、年中お楽しみ頂けますのでご安心ください。寒くもなく暑くもなく、水面には多くの羽虫や甲虫が魚の食欲をそそり、それを狙う魚を釣り人が狙う・・・風が吹けば桶屋が儲かる的な輪廻がそこにはあります。魚が見えているか見えていないかは別として、この図式こそが釣りの原点となり、このバランスが嚙み合うことでボイル打ちや、ライズの釣りに成立となります。
一般的にマスを相手にする管理釣り場のイメージは寒い時期ですが、追い打ちをかける様に、多くの釣りターゲットが4月頃から産卵期を含み、一気に他魚種のターゲットの食い気が立つことから、自然河川や海へ釣り人が分散する傾向が見られます。かくいうワタクシもそういった季節を待つ釣り人の一人であります。管理釣り場スタッフとしては不謹慎極まりないとは感じつつも、この時期のターゲットの多さに釣行先の悩みは尽きません。水温ぬるむ渓流は美しい溪魚が冬を耐え秋の産卵に向け活動的になり、海のターゲットも産卵に向け浅場に姿を現します。是非「分身の術」をマスターしたいものであります。

多くのターゲットは冬の低水温を耐え、活動しやすい水温上昇と共に釣り易くなります。前回のブログでご報告し、幻に終わった「芦ノ湖年間チャンピオン」も今シーズン早くもおわったなと感じさせられる記録的な一本の報告に、チャレンジせずにはいられないクオリティーフィッシュが出現しております。

※参照 芦ノ湖漁協様HPより
グーの音も出ないパーフェクトな魚体に唯々凝視。ワームを禁止して20年余り。バスフィッシングで育った私としては、なかなか辛い決断でしたが、
ワームの誤飲による大型魚の死滅や環境への影響が漁協の英断に繋がりました。漁協の方々には、このような未来が見えていたに違いありません。降海型のシートラウトのようなブラウン。漁協の方々の思惑通り、環境が整うことが重要なのだと改めて感じさせてくれます。
アルクスポンド焼津が最後に水を抜いてから3年近く経ちます。こんなブラウンのようにモンスタークラスに育っている事もまれではありません。また放流時には欠けていた各所のヒレも時間と共に回復する事で、驚くほどのスピードとパワーを兼ね備えます。

そんなクオリティーフィッシュが、南アルプスの一定の水温と豊富な溶存酸素に育まれれば、一味違うパワーとスピードを感じさせるのは容易なものです。アルクスポンドに放流されるニジマス達は秋に産卵期を迎えます。その季節に向かって自然の魚たちを同じように、食いが立ってきます。先に申した通り、釣り人の分散は釣りしやすさに繋がる事は言うまでもありません。寒い季節風も無く、正に釣りにうってつけの季節を迎えます。皆様の釣りが一歩でも一段でも楽しく、喜びに満ちた事となるようお祈り申し上げます。我々スタッフがその一助になれる事があれば尚幸いなことであります。